反復練習はどこまで必要か

2018年8月2日木曜日

ラグビー 練習

反復練習


ふと思い返すと
これまで自分が体験してきた部活の練習は、7割くらいが反復練習でした。

グリッドやランパス、姿勢の練習があれば

コンタクトバックにひたすらタックルしたり
ドリル形式のオーバー練習なんかもありましたね。


ここでの反復練習とは
試合に近くない(ゲーム性の低い)ドリル形式の練習のことです。


上手になったと実感できた練習もあれば
正直、今考えても意味なかったなと思う練習もあります。


今回は
反復練習の意義や必要性を考えていきます。




両面を考える

まずは
実戦形式の練習と比較して

反復練習の
メリットとデメリットを整理します。


メリット

知識や経験が必要ない
初心者がのほうが多い団体においては、このメリットは計り知れません。


経験者には楽しいタッチフットも
初心者がいきなりすると
実はイマイチ楽しくなかったりしますからね。



量をこなせる
上手くなるには、一定量をこなす必要があるので
時間対効果が高いことは重要になります。


基本的な型が身につく
ラグビーはコンタクトスポーツなので
正しい型が大切になります。

誤ったフォームや姿勢はケガに直結しますし
高いパフォーマンスにも結びつきません。



デメリット

つまらない
やっぱり実戦的な練習に比べるとつまらないです。

しかも初心者は
反復練習が何につながるかがわからないと
つまらない練習をひたすらやらされている状態になります。



飽きやすい
同じことのくり返しはどうしても飽きがきます。

飽きてしまうとさらにつまらなくなるので
練習がどんどんイヤになります。



こなすだけになってしまう
練習していくと
ある程度、意識しなくても
正しい型ができるようになります。

そうなると
ただこなすだけの練習になってしまいがちです。

本来であれば
量をこなすにつれて質はあがっていきます。

ただし
練習をただこなすようになると
質があがらなくなるので
効率が悪くなってしまいます。



もっとあるはずだが

これくらいしか思いつきませんでした……
他にもあれば教えてください( ;∀;)




意義

身体が覚えるという言葉がある通り
上手い人のプレーを見るだけでは実際にできるようにはなりません。

ある程度の量を消化すると
その技術が再現できるようになります。

どんな分野でも、プロレベルになるには
ざっくり1万時間くらいかかるという
1万時間の法則」なんて経験則もありますよね。


上手になる、技術を身につけるための絶対量があります。

そのラインを超えるために
量を求める手法としてはとても意義があります。



だからといって

問題なのは
量さえこなしていればいいや
という意識でしょう。


指導者、選手ともに陥りがちなワナだと思います。

反復練習ってどうしても
練習をやった気になるんですよね。

長時間の練習や
根性を鍛えるためのランメニューをこなすと
謎の達成感が得られます。

こいつがとても厄介なんです。



じゃあどうすればいいのか

2つ解決策を考えてみました。


・反復練習をハックする

反復練習のメリットを生かしつつ
デメリットを少なくする方法です。

前提として
反復練習する意図や目的をしっかり考えます。

ただやみくもに反復するのは
すごく効率が悪いです。


反復練習する際は
何かメニューに工夫をします。

ただこなすだけの練習にならないように
どうすればいろいろな刺激を与えられるか考えましょう。

メニュー自体に工夫の余地があまりなければ
周りからどんな声をかけるか、など実際に参加していない人も行動を考えてみます。



・反復練習はしない

かなり挑戦的ですが
実戦的な練習だけにしてみるという案です。

基本的な技術や型の練習は
全体の練習には取り入れずに

全体練習後
個人で練習するようにします。


なかなか自主性にまかせるだけでは
最初は厳しいはずなので

どうすれば個人で練習したくなるのか
という練習全体のデザインが必要になります。



大変だとは思いますが…

前者と比べると後者のほうが難易度は高そうですが
ぼくは後者をめざします。

せっかく
みんなが貴重な時間・お金・労力をかけて
練習しているわけですから

できるだけ効率を求めつつも
満足度の高い練習にしたいんです。


意味のない練習に
自分の資源を費やして

後から思い返したときに
「あぁ、無駄だったな」
と思ってしまうのはもったいないですからね。